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│ ☆ グローバル通信Ⅱ vol.131☆ 2022/6/1配信 │
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│ 今月のINDEX │
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- 長時間労働に関する臨検でよく指摘される6つのポイント
- 【社保】「昇給・降給、雇用契約変更・・・」賃金が変わった時に確認しておきたい『標準報酬の等級』とは?
- 【助成金】小規模で女性が多い事業所でも、出産・育児休業を取りやすい環境作り
- スタッフのつぶやき
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│ 長時間労働に関する臨検でよく指摘される6つのポイント
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最近、監督署の臨検で指摘される事項をまとめてみました。
- 定期健康診断の実施状況の確認後、定期健康診断で「異常有り」の所見がでた社員に関してその後の医師からの意見聴取義務を果たしているか
- 賃金台帳の調整が適正に行われているかで、労働時間、残業時間、出勤日数等が適正に記載されているか
- 時間外・休日労働の時間数が36協定内であっても月45時間を超える時間外労働がある場合に今後の削減の取組みをどうするか
- (安全)衛生委員会の委員の選出方法や委員会が定期的に実施され、その役割が十分に機能しているか
- 適正な労働時間の把握に努めているか
(準備行為、研修等を労働時間としていない、タイムカードなどと自己申告時間に乖離がある) - 労働条件通知書等を作成し、労働者に交付しているか
これら以外にも指摘される事項は多数ありますが、平成28年の「過労死ゼロ」緊急対策の内容を踏まえ、“違法な長時間労働を許さない”取組の強化がさらに進んでいる様に感じます。
会員の皆様も監督署の臨検の際、慌てる事のないように適正な事業の運営をお願い致します。
有田 浩
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┃社┃会┃保┃険┃
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┃ 「昇給・降給、雇用契約変更・・・」賃金が変わった時に確認しておきたい『標準報酬の等級』とは?
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昇給や降給、雇用契約の変更などによって賃金が変動することはありませんか?
このような場合、標準報酬月額の見直しを行わないと、実際に受け取った給与に対して、社会保険料の額が多すぎたり、少なすぎたりすることになってしまいます。これを防ぐために「月額変更」の手続きを行って、標準報酬月額を随時改定します。今回はこの月額変更のご紹介です。
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│◆ ※標準報酬月額とは・・・
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│ 簡単にいうと社会保険料を計上する際に基準となる給与額です
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■┓ 月額変更が必要なケースは?
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月額変更は次の1)~3)の全てに該当した時に対象となります。
1)固定的賃金が変更している(基本給、通勤手当、各種手当など)
2)変動した月から3か月間の平均に該当する標準報酬月額と変動前の標準報酬月額に2等級以上の差がある
※ただし、標準報酬月額等級表の上限又は下限にわたる等級変更の場合は
2等級以上の変更がなくても該当します
例: 健保49級・厚年31級⇒健保50級・厚年32級
健保1級・厚年1級 ⇒健保2級・厚年2級
3)変動後3か月間の出勤日数が17日以上ある(有休日数は出勤日数に含めます)
(※500人を超える特定適用事業所で短時間労働者の場合は11日以上)
■┓ 例:基本給が4月分(5/15払)から17万円に昇給したケース
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○ 給与は末締/翌15日払
○ 社会保険料は翌月引
○ 現在の標準報酬月額160,000円
8月の月額変更に該当するか確認します!
5/15払 170,000+30,000(諸手当)=200,000
6/15払 170,000+20,000(諸手当)=190,000 ⇒合計570,000 平均190,000
7/15払 170,000+10,000(諸手当)=180,000
保険料額表で等級確認⇒平均額190,000円に該当する標準報酬月額は190,000円
160,000円からみて2等級以上の差があるため、月額変更に該当します。
https://www.doctor-soum.com/wp-content/uploads/2022/06/220526.jpg
(表で確認する:岡山県の令和4年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表からの引用)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/shared/hokenryouritu/r4/ippan/r40233okayama.pdf
(全国健康保険協会WEBサイト:令和4年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表(PDF形式))
■┓ 該当した場合、社会保険料が変更になるのは?
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賃金の変動があったときから数えて4か月目から変更になります。
例の場合では8月分の社会保険料(9/15払)から新たな保険料額になります。
⇒変動後すぐに変わらないところがポイントです!
■┓ 月額変更の対象にならないケースとは?
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※固定的な賃金に変動がなく、残業代や一時的な手当などによって2等級以上の差があったとき
※固定的な賃金に変動があっても1等級しか変わらない場合などは原則対象になりません
月額変更届の提出が遅れてしまうと、遡って社会保険料の調整などが必要になりますので、給与に変更がある場合は早めにグローバルにご連絡をお願いします。
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┃助┃成┃金┃
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┃ 小規模で女性が多い事業所でも、出産・育児休業を取りやすい環境作り
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歯科医院など小規模で女性が多い事業所では、女性従業員の出産、育児による休業をどのようにカバーするかは重要な問題になってきます。
様々な施策が考えられますが、助成金を活用して、代替要員を確保しやすい状況にしていくための具体的な方法をまとめてみました!
今回ご案内する助成金は、
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┃両立支援助成金 育児休業等支援コース┃
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です。この助成金は、出産、育児による休業を円滑に行う為の仕組みを導入する事で利用できます。
それでは、具体的な利用の流れをご紹介していきます。
■┓ 利用できるのは[育休取得時] と [職場復帰時]
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※助成金を利用できるのは、[休業開始時]、[職場復帰時]ともに有期契約労働者で1人、無期契約労働者で1人の最大2人です。
■┓ [育休取得時] に助成される額とポイント
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│助成額:28.5万円│
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※連続3か月以上(産休後、引き続き育休を取っている場合は産休む含む)の休業が必要です。
┌◆ 休業開始前までに行うこと
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・就業規則の育児介護規程等が、現在の法律に抵触していないかを確認し、必要に応じて就業規則の改定を行う。
・休業開始と、休業から復帰を円滑に行う為のプランを導入することを従業員に周知する。
※詳細は[中小企業のための「育休復帰支援プラン」]をご覧ください。
・休業する従業員と面談を行い、現状や今後の働き方の希望等を確認する。
・面談結果を基に、プランを作成する。
■┓ [職場復帰時] に助成される額とポイント
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│助成額:28.5万円│
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┌◆ 育休中に行うこと
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・休業開始前に作成したプランに基づき措置を実施する
┌◆ 復帰前に行うこと
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・育休中の従業員と面談を行う
┌◆ 復帰後
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・面談の結果を踏まえ、原則として原職に復帰させ、6か月以上継続して雇用する
■┓ 育児休業に関するご相談はグローバルまで
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今回ご紹介した両立支援助成金 育児休業等支援コース以外にも、出産・育児休業に関する助成金はいくつかあります。活用を検討中、あるいは検討予定の事業所様は是非お問い合わせ・ご相談下さい。
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┃も┃ん┃げ┃ぇ┃が┃ん┃ば┃る┃!┃
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┃ スタッフのつぶやき
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『スタッフのつぶやき』はコチラでご覧頂けます。